この記事では、前回の
ピボットテーブルの使い方⑧に引き続き、独自の集計列についてみていきます。
この記事で使用している練習用のデータは
こちらからダウンロードできます。
行を個人の名前から部署に変えてみましょう。
行を「部署」に変更
こちらのようにピボットテーブルの行ラベルが部署名に変わります。
ピボットテーブルの行ラベルが部署名に
現在の状態では、基本給与・残業代・給与合計は部署全員の合計が計算されているので、こちらを部署毎の「平均」に変えてみましょう。
ピボットテーブルの使い方 ⑤で勉強したように、列を右クリック>>「値の集計方法」>>「平均」という順でクリックします。
「値の集計方法」>>「平均」
しかし、自分で作成した独自の集計列である「給与合計」はここで計算方法を変えることができません。
「値の集計方法」は選択できないようになっています。
「値の集計方法」は選択できない
ですので、給与合計を人数で割り算するという式を元の数式に加える必要があります。
まずは、人数を算出する下準備です。元のデータの表で、「人数」という項目を追加します。値は全て「1」としてください。
ピボットテーブルにおいて、一定のグループ内の人数はこちらの合計で表すことができます。
ピボットテーブルでデータ数を数える際に広く使われるテクニックですので、覚えておくと便利です。
元の表で「人数」列を加える
ピボットテーブルの範囲を選択しなおすか、「ピボットテーブル分析」の「更新」を押すことで、人数データをピボットテーブルに読み込みましょう
新しく追加した列をピボットテーブルに読み込む
それでは、独自の集計列「給与合計」の式を変更します。
「ピボットテーブル分析」から「フィールド/アイテム/セット」を選び、「集計フィールド」をクリックしてください。
「フィールド/アイテム/セット」>>「集計フィールド」
一度作成した集計列は「名前」のドロップダウンから選択することで再編集することができます。
名前のドロップダウンから「給与合計」を選択
給与合計を人数で割って平均を出したいので、「 / 人数」を加えます。
人数は、下のフィールドから追加してください。
「 / 人数」を数式に加える
ピボットテーブルに戻ると、平均の給与合計が算出されています。
例えば、マーケティング部の平均/基本給与(8,509,120円) + 平均/残業代(250,095円) = 8,759,215円です。
値が平均に変わる
ちなみに、行ラベルを個人に戻した場合でも、( 基本給与+残業代 ) / 人数1人となりますので、引き続き合計給与を算出することができます。
行を個人に戻した場合
このように、「合計」以外のデータを使って独自の集計列を作る場合は、
(1)元データにデータ数をカウントするための列を作る
(2)テーブルで値集計方法を変更するのではなく、集計フィールドの数式自体を変更する
という2ステップを覚えておきましょう。
ピボットテーブルの使い方 ① - ピボットテーブルの始め方ピボットテーブルの使い方 ② - 各機能と名称